誰かがそばにいること

ありあけがオープンして今年で4年目。古株の方は、オープン当初から入居されています。84歳のOさんもそんな古株のひとり。今回、Oさんにお話を聞かせていただく機会がありました。

 

Oさんはとても温厚な方ですが、昔は「かなりの風来坊だった」そうで、色々なところを転々としてきたそうです。

路上生活をしていた約20年前、福祉事務所の方に声をかけられ、簡易宿泊所(ドヤ)での生活がスタート。その後、現在に至るまで、ドヤでの生活を続けてきました。廃業により何度かドヤを移りながら、3年前、ありあけに入居されました。

 

健康を第一に考え、普段から食事や規則正しい生活に気を遣っているOさん。

自分の生活リズムが乱れることを極端に嫌う一面も。20年近くそのような生活をしてきたことを考えると、頷けるところもあります。

 

「おれはこう見えて、飽きっぽい性格で、とても業が深い人間なんだ。迷惑をかけた人、世話になった人は数えきれない」。

続けて、「それでも、自分で作ってきた人生だった」と。その言葉には、とても重みがありました。

 

都営住宅などへの転居はあまり考えておらず、「そういうところは嫌い。人間関係がなくなってしまうでしょ。顔を合わせたら“おはよう”、“こんにちは”。そういうのがなくなって、孤独死とかしていくんじゃない」とのこと。

ありあけの他入居者の方とは密なかかわりはありませんが、ちょっとした挨拶や、顔を合わせること、誰かがそばにいることが、Oさんにとって、大きな意味を持っているようでした。

 

(生活相談員 石井)